DANCE HISTORY OF A MAN

0029_新しい流れ

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Dance History Of A Man
全く新しいスタイルのステップ系のダンス、ニュージャック・スイングに出会った私は、とにかく練習をした。
存在を知ってしまった以上、習得できないダンスがある事が当時の自分には許せなかったのである。
以前原宿で踊っていた時のように、ディスコで見たステップや動きを思い出し、イメージを膨らませながら何度もランニングマンを踏んだ。

 

しかし、時代は進んでいた。便利というか、良い時代になっていた。
この頃、ゲームセンターや、ビリヤード場、ボーリング場等に溜まっていた私達には強い味方があった。
レーザージュークである。
当時を知る人ならばわかるはず!100円入れるとPVがモニターに流れる例のヤツだ!

 

当時、話題になっていたジャネット・ジャクソンの「RHYTHMNATION」やボビー・ブラウンの「EVERY LITTLE STEP」のPVを立て続けに何度も流して一つ一つのステップを細かくチェック。
その場で仲間達と踊りまくり。(周りの客は相当迷惑だったろうな~・・・笑)

 

とにかく手頃なお手本がいつでも見れる環境で、平日はダンスに興味を持つ仲間達と渋谷で溜まる事が増え、週末は新宿のディスコで踊り明かした。

 

この頃には、音楽的にもニュージャック・スイングが流行になりつつあり、新宿のディスコでも以前より黒人音楽が流れる比率が増えていった。
それに伴い、ダンスに力を入れる客も以前より増えた。
ディスコ業界ではニュージャック・スイングが主流の一つとなり始めていたのである。

 

しかし、オールドスクールをリアルタイムで経験した私には、この新しいダンスよりブレイクダンスへの愛着の方が、この頃はまだ強く、どこかで違和感を感じながら踊っていた。

 

仲間の中で一番上手く踊れないといけないと言う意味のないプライドがこのダンスと私を結びつけ、練習させていた様な気がする。

RHYTHMNATION

Rhythmnation1814
デビュー当時、マイケルの妹と言うくらいでしか話題にならなかったジャネット・ジャクソンが一気にスターダムにのし上がった作品。
全編約30分のショートムービー「RHYTHMNATION 1814」には「MISS YOU MUCH」のPVも含まれており、これより数年前のマイケルの「スリラー」同様、一般社会のおいても話題になった。
ダンス業界でも、このPVの影響が強く、全く同じ振付や小道具の使い方をマネするグループも多かった。
ダウンタウンの悲劇を印象的なモノクロで表現したこの作品は、オールドスクール出身のストリートダンサーアンソニー・トーマスの振付と当時のトップダンサー達の洗練された迫力のあるダンスで見所満載。
rhythmnation_01ちなみに、この「リズムネイション」は音楽的にもPVのダンスもニュージャック・スイングではないのだが、まだまだ情報量が少ないこの時代、我々に対する影響力は大きいモノであった。
(PVでランニングマンは踊ってた・・・)
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