DANCE HISTORY OF A MAN

0017_FMラジオ

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Dance History Of A Man

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お金をかけずに音楽情報を得る方法はテレビとラジオの音楽番組。後は多少お金は掛かるがレンタルレコード。
しかし、当時、我が家にはレコードプレイヤーがなく、後者は却下。
テレビ番組では邦楽モノはたくさんあったが、洋楽をピックアップするモノは少なかった。

そんな、私を救ったのはラジオである。
特に、FMラジオは音質も良くマニアックな音楽も取り上げる打って付けのメディアであった。
2週分の番組表が付いているFM番組誌を毎回購入して、いつ、どんな番組があるかを細かくチェック。少しでもそれらしい番組は欠かさず聴いていた。
そして、同時にカセットテープに録音。本当に日々の習慣になっていた。
当時、写真のラジカセと同型SANYOのW-U4を使用していた。色まで一緒!

前述した様に、ヒップホップが確立されていないこの時代、専門番組は存在しない。
ストリートで流される音楽も、まわりの仲間達からの情報でチェックはしているが、当時としてはマイナーすぎてなかなか番組で取り上げられない。本当に困ったものだ。
私が欲していた音楽は今で言うエレクトロ系の打ち込みバリバリの楽曲。
当時では、相当マニアックな世界だった。

そして、当時マニアックな部類ではあったが、ディスコミュージックの流れで世に出てきたのが
ハービー・ハンコックの「ロック・イット」、「フューチャー・ショック」、アフリカ・バンバータの「プラネット・ロック」、チャカ・カーンの「アイ・フィール・フォー・ユー」などだ。

正確には当時より数年前のモノかもしれないが、私にはストライクの楽曲。
FMで録音出来る機会を探し何度もチャレンジした。ゲット出来た時にはそれこそ宝物だった。
Krush Groove
更に、原宿の露店で安く販売していた海賊版のカセットテープを先輩達のアドバイスを基に購入。
初めて買ったカセットテープは、未だに覚えている。
「Krush Groove」
これは、当時のヒップホップ映画のサウンド・トラックでランDMC、カーティス・ブロウ、ファット・ボーイズ、シーラ・Eなどが出演していた為、彼らの楽曲がそのまま収録されていた。
しかし当時、映画自体は観た事がなかった。

そして、先輩ダンサー達にムリヤリお願いして映画「ブレイクダンス」のサントラテープ等をダビングのダビング状態で提供してもらった。

ダンス映画のサントラを欲し、映画音楽特集番組をチェックした時には、「ダーティー・ハリー4のテーマ」なんかもゲットした事もある。(意外と知られていないが、これがまたエレクトロなのだ!!)

こうして集めた音楽のテープを自宅ではヘビーローテーション!
歌詞はおろか、ドラムのパターンやリズムの癖まで覚えるくらい、何度も何度も聴きまくった。

なぜなら、当時の自分にはそれしかダンスミュージックがなかったから・・・笑

実際にはこの当時も、素晴らしい楽曲はたくさん発表されていたが、何分中学生の情報力なので・・・。

Krush Groove

1985年作品。ダンス映画ではなく、ラップを中心に音楽でメジャーを目指す若者達の青春ストーリーモノ。
当時はこの手の物語が多かった。
出演アーティストの豪華さには、今観てもびっくりする。
ランDMCのランとシーラ・Eのラブロマンスがチョット笑える。