DANCE HISTORY OF A MAN

0046_盟友

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Dance History Of A Man
納得はしたものの事実上、家を追い出された私は、とりあえず通いつめていたクラブ「S.I.JOE」に向かった。
誰か友人に頼るか、最悪、店に住み込んで働いてでも居場所を作らなければ・・・。
しかし、本当に思い切った事をしたものだ。

 

丁度週末だった為、店に入ると知っている顔が沢山いた。
誰に相談するか特に考えていた訳ではないが、たまたま遊び仲間の1人になっていた3つ年上の友人に話をした。

 

深く理由や経緯を話した訳ではないのだが、その彼は「いいよ、うちに来れば?」
この時、その彼とはそんなに深い仲ではなかった。この店や、TVの収録で顔を会わせるとくだらない話をするくらいで、お互いの連絡先なんかも知らないくらいだった。

 

大して知りもしない私の事を快く迎えてくれた彼には本当に感謝している。

 

この彼との出会いも、後に私に大きな影響を与える事となる。
今後、ダンサーとして活動していく基盤を作って行く時期を共に乗り越え、数え切れない位の助言を私にしてくれた盟友だ。

 

彼の名はWATARU
ダンサーとしての活動はしていないのだが、現在でも私の同期のダンサー連中には良く知られた名だ。

 

当時、彼は新宿の下落合に住んでいた。
私はこの日より彼の元に世話になる事になった。

 

実は元々、WATARUの家には数人の友人が転がり込んでいる状態で生活していた。
これは、彼の家で数日過ごした後に認識したのだが、WATARUは友人達から信頼される(頼られやすい?笑)人物のようだ。

 

とにかく、路頭に迷うことなく寝床を確保した私は一安心。

 

人生の大きな財産となる出会いを果たした私は、こうして数人での楽しくも奇妙な共同生活がスタートするのである。

WATARU

wataru
上記の頃から半年もするとダンスチーム「JAZZ BOO」のマネージャーなどと言われていたが、そこに金銭が発生していたわけではなく、彼の好意で我々に多くの助言や助けをしてくれた恩人である。
(写真は出会いから2、3年後の物だったかな・・・?)
音楽やプロデュースのセンスがずば抜けていて、その武器で我々を導いてくれた。
後にソニーミュージックでその腕を買われ、アーティストの新人発掘や人材育成の為に日本中を駆け回る事となる。
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