DANCE HISTORY OF A MAN

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Dance History Of A Man
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年末のビックイベントに向けて、本格的に動き始めた。
というのも、S.I.JOEのクリスマスのハウスパーティーへの出演の誘いが来たのだ。

 

今回、店側はハロウィンパーティーの時よりも規模を拡大して行うつもりでいた。
勿論ダンスのショータイムがメインとなる。
前回同様セミプロチームとプロダンサーチームとでの構成。
セミプロチームは100 POWERS、J.B.GOLD、我々JAZZ BOOに加え、特番や初期の「DANCE DANCE DANCE」に出演していた2L BOYSが参加。

 

そして前回1チームだったプロチームサイドには、MEGAMIXJUNGLEGYPSYの出演が決まった。
以前のJOEでのパーティーにおいて、この顔合わせは在ったものの、この時期にはこの様なビッグネームが肩を並べるイベントは非常に珍しい事であった。
この頃、JOEにおいて影のダンサー対応従業員(笑)として動いていた私も、今回の各チームとの交渉には多少関与していたが、ここまですんなり行った事には驚いていた。

 

さてJAZZ BOOとしては、前回のハウスパーティーでのネタをここでまた披露するわけにも行かない。
新ネタの制作が必要だ。
しかし、この頃我々の代名詞と言うかテーマソング的存在になっていた「FEELS GOOD」を使わないのも勿体無い。当時のオーディエンスは、知った楽曲や衣装によってダンサーの認識や区別もしていた。
そこで、この曲は挨拶代わりとしてラストに使用する事に決定。
メインになってくる楽曲に悩んだ。

 

丁度その頃親しくなっていたS.I.JOEのDJの1人、山崎氏に相談してみた。
彼は、ヒップホップ主流のこの店の中で、いち早くハウスミュージックに目を付けていた、当時最先端の感覚を持つ人物であった。
勿論、ハウスだけではなくヒップホップやソウル、ディスコなどあらゆるジャンルにも精通していた。
(当時は現在と違い、こういうDJがたくさんいたな・・・と言うか、それが当然だった。)

 

そんな彼が、推薦してきたのがDeee-Liteであった。
当時デビューしたてのサイケデリックなイメージを一面に押し出したハウス系のユニットだ。
あの、テイ・トウワのメジャーデビューユニットである。
サウンドは、それまで我々が注目してきた方向とは全く違っていたが、飛びぬけてポップな楽曲自体には魅力を感じた。

 

我々JAZZ BOOというグループのイメージを定着させる為に「FEELS GOOD」を使うのであれば、もう一面は思いっきり冒険したこのDeee-Liteの楽曲で良いのではないかと考えた。

 

今回の戦略は、自分達の存在の定着化と冒険をする事によっての表現の可能性を広げる事にしてみた。

 

それぞれの先輩方の今までのショーパフォーマンスを参考に、ポップなストリート感を意識して振付する事となる。

 

1.「Groove is in the heart」Deee-Lite
2.「What is Love」Deee-Lite
3.「FEELS GOOD」TONY TONI TONE’

 

今回はショー中の衣装変えも挑戦する為、上記の楽曲にクリスマスのイメージを前面に打ち出したSE(サウンドエフェクト)を加えての、約15分のパッケージの制作に取り掛かる事になった。

 

こうして着々と準備を重ね、私の中ではレジェンド化しているS.I.JOEのクリスマスパーティー当日を迎える事となる。
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